株式会社大長増田商店

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冷凍マグロの尾切り選別 【interviewee:山口常務】

大長増田商店ではマグロの目利きに長けている営業担当が、原料として仕入れたマグロの質を見極めるため
【尾切り選別】おぎりせんべつ、を行なっています。今日の選別担当は山口常務です。
選別作業の前後でインタビューをさせていただきました!

≪マグロも人間と一緒≫
まったくの初対面で、外見のみでその方の価値を見極めるのは非常に難しいことです。
天然マグロは脂の乗り方や身質、色味、鮮度など、個体ごと大きく異なります。尾っぽをバンドソーで切り落とし、しばらくお湯に浸け、解凍された断面を見ることでマグロの品質と価値を判断をしています。
外見だけでなく、向き合って内面を見るという点では、マグロも人間と同じですね。

断面を見ただけでそのマグロの品質が分かるの?と思われるかもしれませんが
「長くこの仕事をしてるとわかるようになるんだよ」と
さすが、この道一筋30年の常務からかっこいいお言葉をいただきました。


◎普段は笑顔の絶えない常務も選別になると目つきが鋭くなります。

≪マグロだって怪我をする≫
選別作業で特にわかりやすいのが鮮度です。
遠洋のマグロ漁では釣りあげたマグロの鮮度を保つため、エラなどの処理をしたら即座に超低温(約マイナス60度)の冷凍処理をします。
この一連の作業が上手にでき、鮮度が良い状態ですぐに凍結処理されたマグロは、解凍すると身が縮みます。

生き物は絶命したのち、しばらくすると筋肉が自然と硬くなります。みなさんご存じ死後硬直です。
緩解したら基本的に二度目の硬直はないことから、解凍して身が縮んだら、その個体は硬直前の鮮度が良い状態を保てているという一つの証拠になります。

また、マグロは瞬間的に時速100kmで泳げるとも言われている強靭な体の持ち主ですが、海からあげる際にマグロが暴れてしまい、人間でいう打撲や骨折などの怪我をすることがあります。
怪我をすると内出血をおこしたり、変形することもあるので、そういった怪我の有り無しも重要な見るべきポイントです。

ちなみにプロ中のプロは冷凍状態を見ただけで、解凍して身が縮むかどうかをある程度判断できるそうです。(常務はプロ中のプロ)


◎南鮪の尾っぽ解凍断面比較写真 左がチヂミ

仕事で一番大事にしていることを質問すると、「忙しくてもひとつひとつ丁寧な仕事を心掛けてます」と短く一言。いぶし銀ですね。
この日の選別対象は小さめのトンボまぐろでしたが、ほかの種類のマグロを選別することも、もちろんあります。
マグロの種類で判断基準や特に注意する点など異なるそうです。
値決めに直結するこの仕事は、会社に大きな影響を与え、経験と勘がおおいに発揮される、まさに職人技だと感じました。

常務、お忙しいなかありがとうございました!

 

 

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